きっかけ

乳腺炎には苦しんだけれど、実はこの一件がここでの過ごし方を変えてくれるきっかけとなったのです。当初近場でどこか乳房のマッサージをしてくれないか調べていました。一軒見つけた産婦人科は乳房外来では赤ちゃん同伴でした。寛太を連れていくには遠いところでしたが、お父さんが車でつれて行ってくれる言ってくれました。他にも近所の産婦人科に一度診てもらったら、ということでお母さんが予約してくれて、ついてきてくれました。その間おばあちゃんはご自分の病院帰りに授乳期でも影響のない熱冷ましの「葛根湯」を買ってきてくれたりしました。最終的にはお父さんが知り合いの方に再度事情を話して、出張保健婦さんに来てもらって、マッサージしてもらうことになったんです。この時、家族みんなで私を心配してくれて、電話をかけてくれたり、調べてくれたり、はたまた痛みを少しでも和らげるために蒸しタオルを用意してくれたりしてくれました。「遠慮なんか要らないよ、気楽にしいや」と言葉をかけてくれた時には、思わず涙が出そうになりました。どこかまだ他人行儀な私に気づいていたんですね。これを機に私は自分なりの行動を取ることにしました。異なる習慣で困ったら質問しよう、考えが異なるときはきちんとお話するようにしよう、と前向きに過ごせるようになったのです。